
スタートアップ
コーポレート代行
株主が増えた"後"こそ、プロのサポートが必要。
株式会社CinemaLeap 大橋 哲也さん
「XRエンタテインメントを文化に」をビジョンに掲げ、XR(クロスリアリティ)技術を使った映画制作と、国内最大級の大型VR体験施設「イマーシブジャーニー(IMMERSIVE JOURNEY)」の運営を手がける株式会社CinemaLeap。今回は代表取締役の大橋 哲也さんにコーポレート代行サービス導入のきっかけと活用方法について伺いました。
※記載の状況は取材当時(2026年8月28日)のものです。
株式会社CinemaLeapについて
XR映画の制作・配給事業、受託制作事業、大型VR体験施設「イマーシブジャーニー(IMMERSIVE JOURNEY)」の運営を行う。ヴェネチア国際映画祭XR部門に8回、カンヌ国際映画祭XR部門に2回ノミネート。「イマーシブジャーニー」では従来のVRが抱えていた制約を突破し、約100名が同時に文化体験を楽しめる空間を実現。今後は全国・グローバルへの展開を目指す。公式ページ:https://cinemaleap.com/ 体験施設:https://immersivejourney.jp/
大橋 哲也さんプロフィール
大学卒業後、Terra Motors株式会社(電動バイクの製造販売)、株式会社パシフィックボイス(ショートフィルムの製作・配給業務等)での勤務を経て、2019年4月に株式会社CinemaLeapを創業。代表取締役を務める。サマリー
・シリーズAで株主が一気に増加。調達後も続くコーポレート実務の煩雑さと、株主コミュニケーションの抜け漏れリスクを感じ、導入を決定。
・支援経験豊富なスタッフが、やるべきタスクを先回りして洗い出し、スケジュールの作成から管理・リマインドまで対応。タスク漏れの不安が解消された。
・本来なら月の稼働の15〜20%を割く必要があった業務をまるごと委託。書類・データも整理され、後から入社したCFOへの引き継ぎもスムーズに。
シリーズAで株主が増加。コーポレート実務の煩雑さに、限界を感じた。
――貴社の事業内容についてお聞かせください。
CinemaLeapは、XR(クロスリアリティ)技術を使った体験型エンタテインメントを手がけています。事業は「創る」と「届ける」の2つの柱です。制作から体験の場までを自社で一貫して担えるのが、当社の特徴です。
今後の事業展開に向けて、2025年12月にシリーズAの資金調達を行いました。
――コーポレート部門の体制についてお聞かせください。
コーポレート部は今年6月に2名が入社したばかりです。サポートを受け始めた時点では、株主総会や資金調達の事務的なところは、弁護士さんに相談しながら私の方で対応していました。
――サービス導入前は、どのような課題や不安がありましたか。
2023年に初めてシードで調達をした時は、株主が1社だけでした。株主とは毎週定例会議をしており、必要事項はすべて口頭で共有できていました。そのため株主総会等の負担はあまりありませんでした。
ただ、2025年12月のシリーズAで一気に株主が増え、「これは手に負えなくなる」と感じました。各社と個別にやり取りし、それぞれの要望を受け、並行して契約書を確認していく。それをすべて着金日までにクローズしなければいけないので、特にクロージング間近には契約のことだけをやらないと回らないほど大変でした。
やり取りするツールも、その後の株主総会にどこまで重きを置くかも、株主によって考えが違います。それまでの進め方では対応しきれなくなりました。
やるべきタスクを、先回りして漏れなく教えてくれる安心感。
――サービス導入の決め手は何でしたか。
当時はコーポレートの採用も決まっておらず、株主から株主間契約にかかる事前承諾を取って承諾書を保管するといったことも属人化している状態でした。気づかぬうちに株主間契約の違反を起こすリスクもあると思うと、非常に怖かったです。コーポレートアクションが発生したときに、複数あるタスクのスケジュールを切り、自分1人で管理していくのも抜け漏れの不安がありました。
実際に担当の方と初めて話をした時、何をやるべきかがすべて頭に入っていて、先回りして動いてくださると感じました。まさに求めていたものでした。
――導入当初のサポートはいかがでしたか。
担当の方のキャッチアップはあっという間でした。最初にsmartroundへ資料を格納したら、あとは目を通していただき、こちらから説明しなくても会社の状況を把握して、フォルダの整理までしてもらえました。
サービス導入前は、コーポレートに関する資料が整理できておらず、分散してしまっている状態でした。導入をきっかけに資料がsmartround内で整理されたおかげで、新しく入社したCFOとのコミュニケーションもスムーズでした。「smartroundにないものは、どこにありますか」というやり取りだけで済んだのは、とてもありがたかったです。
月の稼働の15〜20%を割くはずだった業務を、まるごと手放せた。
――導入後、どのような業務の負担が減りましたか。
株主総会、ストックオプション(以下、SO)の発行、減資、エンジェル税制と幅広くサポートいただいています。
SOの発行は初めてでしたが、smartround上のSO電子契約で完結するので、設定していただいてボタンを押すだけ。事前承諾事項も、メールでやり取りしていたら大変なことになっていたと思いますが、非常にスムーズにできました。
エンジェル税制もとても助かりました。自分たちで進めるとなると、制度を調べるだけでかなりの時間がかかっていたと思います。必要な書類が一覧で示されていて、会社で準備すべきものは既に手元にあるものばかりだったため、負担なく申請まで進められました。
――体感で、どのくらいの削減になりましたか。
シリーズAが完了し株主との事務手続きが重なる時期は、本来なら自分の月の稼働のうち15〜20%をコーポレート業務に割く必要が出てくるところ、これをまるごとお願いできました。分からないことを調べる時間や、誰に聞けばいいのか悩む時間も減り、不安もなくなりましたね。
株主が増えた後こそ、業務量は増える。経験をもとに、具体的な進め方まで教えてくれる貴重な存在。
――資金調達を終えたタイミングでの導入は、実は珍しいパターンです。調達後に使うメリットはどこにあると思われますか。
本来はシリーズAの前からやっておけばよかったです(笑)。ただ、調達した後も、減資・次の株主総会に向けた事前承諾事項と決議・登記変更など、コーポレートの手続きはずっと続きます。さらに次のアクションに向けた調整では必ず株主が増えているので、手間も確実にかさみます。株主が増えるタイミングでサポートを受けるのは、非常に有効だと思います。
また、実務を知っている方からの助言をもらえるのも大きいです。株主や士業の方から、コーポレートの事務手続きに関するご助言をいただけることはなかなかありません。そんな中で、たくさんのスタートアップのサポートをされた経験則から「スケジュールをこう直して、ここまでに同意をもらって」と、現実的な進め方を教えてもらえました。これは経験者にしかできないことです。
――AIの活用やSaaS「smartround」だけを使う選択肢もある中で、人がサポートに入るコーポレート代行を選んだ理由は何だったのでしょうか。
まず、答えを返してくださるだけでなく、その先の対処までやっていただける点です。AIだと「答えが正確なのか」の裏取りが必要ですが、支援経験豊富なスタッフの方が「これが必要です」と教えてくれます。AIに間違った書面を生成させて、そのまま使ってミスをしてしまったら大変なことになりますから。
また、イベントごとに作成いただくスケジュールも助かっています。コーポレートアクションが発生した時点でスケジュールを引いて進捗管理までしてくれ、必要書類が回収できていなければリマインドいただける。1つのアクションに弁護士さん、社内、株主と関係者が多いので、共有が漏れると「聞いていない」となってスケジュールに間に合いません。関係者も巻き込んで管理いただける部分は、AIでは難しいだろうなと思います。
コーポレートの手間が増える"前"に、選択肢として知ってほしい。
――コーポレート代行サービスを検討している企業に向けて、メッセージをお願いします。
株主が1社だけの頃は、自分でも対応できていました。でも株主が増えると、業務量だけでなく、気づかないうちに契約上の漏れが生じたり、スケジュールが複雑になり管理しきれないリスクも増えていきます。
資金調達の前後で株主が増えるフェーズに入るなら、プロからサポートを受けるという選択肢を早めに知ってほしいです。調達前からのサポートが理想ですが、私たちのように調達が一段落した後でも十分に効果があります。
──大橋さん、ありがとうございました!
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