
2024-01-24
ピッチコンテストでの「人とのつながり」は賞金以上に簡単には得難い価値のあるもの
nat株式会社 劉 栄駿さん
スタートアップにとってピッチコンテストは、事業を多くの人々に知っていただくだけではなく、メンタリングや様々な視点からのフィードバックを受けられる貴重な機会です。そんなピッチコンテストで受賞する起業家には、ピッチを通してどのような変化があるのでしょうか。
今回はSHIBUYA QWSが主催するピッチアワード「QWS STARTUP AWARD#1」で最優秀賞を受賞されたAI測量アプリ「Scanat」を開発するnat株式会社のCEO劉 栄駿さんに起業家目線でのピッチコンテストの経験やピッチコンテストを通して得られた変化についてお伺いします。
なお、本稿は企画協力 QWS STARTUP AWARD#2との連動企画にてお届けしています。

劉 栄駿
nat株式会社 代表取締役社長
2019年にnat株式会社を設立し代表取締役に就任。早稲田大学政治経済学部を卒業後、⼤手外資系企業2社にて、ファイナンス関連業務、会社統合に伴う業務改⾰、戦略経営財務関連コンサルティング、データモデリング等業務を経験。nat社がピッチコンテスト「QWS STARTUP AWARD #1」に応募したきっかけは何だったんですか?
マーケティングチームのメンバーが募集記事を見つけて「出てみませんか?」と声をかけてくれたことがきっかけです。信頼できる運営元であることや審査員の方々のレベルが非常に高いことから応募を決めました。
事業推進をしながら、応募から当日までは準備などは大変だったのではないでしょうか?
実は、直前にB-dashに出ていたのでピッチの準備をゼロからはじめたわけではなく、スライド等の準備がある程度できた状態で進めることができました。1回ピッチコンテストに出ると、プレゼンやスライドの基礎ができて他のピッチコンテストにも参加しやすくなるのはメリットですよね。
アワードの準備としては、審査過程のメンタリングでいただいたアドバイスを元にスライドや話す内容をアレンジしました。具体的には、オーディエンスに合わせて聞き手により伝わりやすい表現にしたり情報の取捨選択をするなど工夫しました。

実際にQWS STARTUP AWARD #1では、参加されて最優秀賞を受賞されましたが、受賞した時はいかがでしたか?
まず率直に、賞としていただいたものは事業にとって全てありがたかったです。活動支援金100万円はもちろんですが、特に渋谷スクラブルスクエアの大型サイネージは大変嬉しかったですね。渋谷という最高のロケーションに自分たちのサービスが流れる機会は本当に貴重でした。
12月は渋谷スクランブルスクエアにて、屋外広告の出稿機会を頂きました。@ShibuyaQWS さん、ありがとうございました!面白いと反響も頂きました。 pic.twitter.com/rCanJvTPyC
— Scanat / 建設・不動産業向け3Dスキャンアプリ (@ScanatApp) December 27, 2022
投資家含め、様々な方から「見ましたよー!」とご連絡いただきました。メンバーも、わざわざ現地に行き写真を撮って盛り上がっていたのが思い出になっています。弊社はBtoBですが、toCの会社さんだとサイネージはもっとインパクトがあるのではないでしょうか。
また、QWSに掲載されていたアワードの動画を見かけた大企業の方からもご連絡がありました。これもアワードに出なければなかったご縁です。
受賞したことで得られるものの影響は大きいんですね。
確かに賞を受賞したことで得られたものは大きいですが、それ以外にもステージの近い起業家や審査員の方とのつながりができたことも嬉しかったです。ピッチ後にネットワーキングの時間があり、顧客や採用の紹介をいただくことができました。
起業家だけでなく、審査員の方ともお話しするきっかけができたのも印象深く思い出に残っています。ココナラスキルパートナーズの南さんとはその後、様々なイベントでお会いするようになり、事業に対するフィードバックもいただく仲になっています。

ピッチコンテストに出るメリットという視点で見るとどうしても賞金が目立ちやすいですが、こういった「人とのつながり」は賞金以上に価値のある、簡単には得難いものだと思っています。もちろんピッチコンテストによるので、ネットワーキングの時間がないものに関してはこの限りではないかもしれませんが...。QWS STARTUP AWARD #1に関しては、仮に優勝できず、賞金を得られなくても、参加してよかったと感じていただろうと確信しています。
nat社にとっても大きな機会だったのですね。ちなみに、ピッチに参加した後、事業に変化はありましたか?
そうですね、思えば2022年にプレゼンした当時は「住宅リフォーム向けの3Dスキャンサービス」として発表しました。
おかげさまで、現在は取引企業数も300社を超え、「空間3Dインフラ」になるべく開発等を進めています。住宅関連産業の人手不足や長時間労働といった深刻な課題解決にも切り込んでいるため、建設業全体の働き方改革を推し進めているとも言えます。こうして考えてみると、1年前から比べてかなり大規模になってきたなと改めて実感しますね。
実際にピッチに参加したことで事業が変わった部分もあります。SHIBUYA QWS会員権をいただいたことをきっかけに、イベントを通じて教育現場の方と知り合うことができました。今まで想定していなかった教育の場での活用方法も見出すことができ、アプリの可能性が広がる貴重な機会となりました。
すごい急成長ですね!最後に、改めてスタートアップがピッチコンテストに出る意義と、これから応募するスタートアップへメッセージをお願いします。
ピッチに出ることによって、より客観的に自社サービスやミッションを語る必要に迫られ、伝えられるようになります。それ自体に価値があることは言うまでもないですよね。
そして昨今、ピッチコンテスト自体は多くなってきていますが、主要なものはシードで出場することがなかなか難しい気がしています。出場できても受賞にはほど遠かったり。そういう意味でQWS STARTUP AWARDは、アーリーステージのスタートアップにとって非常に貴重な機会だったと思います。
有意義なメンタリングもあるし、賞の内容も良く、審査員や起業家の方としっかりお話できる時間もあり、私は参加して本当によかったです。
シード・プレシードのスタートアップの方には、この宝の山のような機会をぜひ逃さずに、挑戦していただきたいです。その先で、きっと必ず「事業が一歩進む」何かを得られることと思います。

劉さん、ありがとうございました!
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