「事業共創と投資の二刀流で、信じたスタートアップの成長にコミットする」NOBUNAGAキャピタルビレッジ 太田匡紀さん

2024-05-27

  • インタビュー

事業共創と投資の二刀流で、信じたスタートアップの成長にコミットする

NOBUNAGAキャピタルビレッジ 太田匡紀さん

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Startup Next編集部がお届けする、今をときめく!投資家インタビュー。志を持って活動される投資家のみなさんのバックグラウンドや考え方に、一歩踏み込んでご紹介しています。今回はNOBUNAGAキャピタルビレッジの太田匡紀さんにお話を聞きました。

太田匡紀
立命館大学理工学部卒業後、十六フィナンシャルグループ(当時、十六銀行)入社。銀行における現場営業を経験した後、山田コンサルティンググループ(東京)へ外部出向。その後、銀行本部にてシンジケートローンや私募債等のファイナンス業務を担当。2020年7月からは「NOBUNAGA21」の運営やBM等のスタートアップ支援等に従事し、同年12月に経営企画部に異動し、新会社となる「NOBUNAGAキャピタルビレッジ」設立準備室に参画。当社設立後は投資担当として主にOLTAやLuup、KOMPEITO、TOWING、トクイテン、ナッジ等へ積極的に投資。現在に至る。

投資条件や投資実績がわかる!太田匡紀さんの投資家プロフィールはこちら👇(顔写真をクリックするとプロフィールを閲覧できます。)

まずは、太田さんについて教えてください!

はじめまして、NOBUNAGAキャピタルビレッジの太田です。

私自身は学生時代に「起業」を考えたことは一度もなく、金融という社会インフラがもたらす地域への影響力に可能性を感じて銀行へ入行しました。

入行後しばらくは地域企業へのファイナンスが中心で、スタートアップや新規事業といった分野への接点は少なかったですね。唯一、銀行内の選抜研修「経営戦略研修」にてチーム毎に経営陣へ新規事業をプレゼンする機会があったものの、ありきたりのビジネス提案となってしまいました(笑)

太田さんが投資家になったきっかけは何ですか?

シンプルに人事異動でNOBUNAGA社の立ち上げメンバーに選ばれたことです。弊社代表と私の2名で、設立準備がスタートし、3ヵ月の短期間で法人設立からファンドレイズ、届出申請、ファシリティ等含めて全てに携わることができ、貴重な経験となりました。

こだわってよかったと思うのは、スタートアップへの投資とはいえCVC設立やLP出資など様々手法がある中、自分たちは何を目的にどういうゴールを見据えて出資するのか、を考え続けたことです。

自分たちにしかない強みは何か。自分たちがどういう理由でスタートアップに選んでもらえるのか。期待を最大限に具現化できるのか。世の中でインパクトのある地銀VCとは何か?などなど、時間も惜しまずこだわりました。

今思えば「世の中にインパクトを残したい」「期待以上のものをつくりたい」というマインドが強くあったのかなと…大変でしたが、夢中でした。

NOBUNAGA社の立ち上げを経験したからこそ、「0→1」を思考しグロースさせることへの未知なる挑戦や忍耐力、決断力など、起業家へのリスペクトが前提として出来上がった感覚があります。

(お写真:イベントに登壇し、ファンド方針を紹介)

また、今となっては生涯「NOBUNAGAキャピタルビレッジ」か、この業界で働き続けたいと強く想っています。

起業家を信じて投資するからこそ、途中で担当を外れるのは心苦しく、組織としても避けたいです。投資することがゴールではなくExitまで見届けていくのが本来あるべき姿勢ですし、投資家としての醍醐味だと思います。

CVC担当者の人事異動は原則NGが業界内の共通認識なので、CVCを運営する人事担当者にはそこを一番に理解してもらいたいですね。

実は十六フィナンシャルグループでも新たにエキスパート制度(業務のスペシャリストを目指し中長期的に働ける制度)が設置され、この度NOBUNAGA社内でもエキスパート認定として働くことが叶いました!担当者が変わってしまう問題に対して、いち早く問題意識を持って取り組めた結果、これからもスタートアップ投資にコミットできるようになりました。

少し話は逸れますが、この「担当者が変わってしまう問題」はCVCコミュニティの中でもよく話題になる、CVCあるあるだと感じています。他にもCVCの課題として挙げられるのは「事業部との協業をどうするか問題」です。

事業会社のアセットでこんなシナジーが生まれるかも?と考えても、簡単には連携が進まないことが多いんです。CVCの役割は、スタートアップのニーズと各事業部署の課題それぞれに寄り添い、どのような協業ができるかを「一緒に考え、行動すること」だと思うので、今後もこのスタンスにはこだわり続けたいですね。

また当たり前のことですが、日々のソーシング業務を通じて、新たなサービスを生み出す起業家と対話する中、『現在』ではなく、常に『未来』がどう変わるのかを考え、金融サービスの未来と向き合うようになりました。

現在はどんなところに投資していて、投資先とはどんな関係ですか? 

弊社はCVCファンドと地域VCファンドを運営しており、それぞれファンドコンセプトが異なります。

CVCファンドにおいては、十六フィナンシャルグループとの事業共創・協業をベースとしたCVC投資を検討するため、地域における未来のニーズや変化を捉えながら、どのように地域や地域企業へ新しい価値を届けていくかが重要になります。銀行だけではなく、リース、カード、シンクタンクなど十六フィナンシャルグループの各グループ会社の新たなソリューションとしてどのように連携できるか、協業内容を組み立てます。

一方で、地域VCファンドは東海エリアにフォーカスしたローカルファンドであり、当該エリアにて創業されたスタートアップへ純投資しております。現状はフォロー投資をメインとしつつも、地域ネットワークを最大限に活用しながら、投資先支援にも結びつけます。

ただ、個人的にはまず金融機関との相性や起業家自身が事業を通じて何を成し遂げたいのか、将来的な事業展望への期待を大事にしております。

投資先とは毎月の定例MTG以外に、事業連携における切り口でコミュニケーションを取る機会が多くあり、特に経営陣以外のメンバーとも話すことがあります。協業担当部署とのつなぎ役で弊社は介在し、コミュニケーションがスムーズに進行できるように心がけています。

あとは、弊社独自のイベントを頻繁に開催しており、地域へスタートアップのサービスを紹介する取組みも日々行っていますので、投資先とは個別で適宜連絡を取り合っていますね!

(お写真:弊社が設立当初に投資したLuup社のオフィスで撮影)

魅力を感じる事業や起業家はどのような人ですか?

冒頭でも少し触れましたが、弊社独自のファンドにおける投資したい観点になりますと、まず「金融機関との相性が良く、地域へ一緒に価値提供してくださるパートナーであること」、そして「事業をつくっていく過程で十六フィナンシャルグループを必要と感じてくださるスタートアップであること」の2つの軸は、CVCファンドとして共創を前提にするならば必要なピースだと感じます。

一方で、個人的に強く惹かれる起業家の特徴は「将来的なビジョンの大きさ」です!事業の解像度やスキル、バックグラウンドなど対話の中で注目するポイントはいくつかありますが、最終的に成し遂げたい未来像がワクワクするかで「投資したい!」と心が動かされます。CVCファンドのコンセプトとのバランスもありますがね(笑)

今後の展望とスタートアップ起業家へのメッセージをお願いします!

NOBUNAGAキャピタルビレッジをより多くの起業家に知っていただき、弊社グループを株主に迎えたいと想っていただけるように、今後も事業共創と投資の二刀流を目指します!

その中でぜひ、十六フィナンシャルグループのアセットでもある多岐にわたるグループ会社とどんな連携ができそうか、一緒に考えさせてください。また、起業家からの提案で「そういう連携もできるんだ!」と気づかされることもありますので!

今後、金融業が銀行だけのサービスではなくなる中で、我々とともにより踏み込んだ事業領域の拡大を歩んでいただけるスタートアップに出会い、投資していきたいです。是非ともよろしくお願いいたします!

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