
2024-05-29
インタビュー
顧客を理解し、解像度をあげることが世の中の価値に繋がる
グローバル・ブレイン 都 虎吉さん
Startup Next編集部がお届けする、今をときめく!投資家インタビュー。志を持って活動される投資家のみなさんのバックグラウンドや考え方に、一歩踏み込んでご紹介しています。今回はグローバル・ブレインの都虎吉さんにお話を聞きました。
都虎吉
IT分野を中心に幅広い領域でのベンチャー投資と支援を行う。楽天とZ HoldingsでM&Aや事業開発経験を活かし、様々なステージのスタートアップのプロダクト、組織開発、ビジネスモデルに関する支援を数多く実施。楽天グループ、Zホールディングスを経て、グローバル・ブレインに参画。楽天グループでは、クロスボーダーM&A、Eコマース事業、楽天ベンチャーズの日本ファンドの立ち上げと運営に従事。Zホールディングスでは、Z Venture Capitalの取締役COOとして投資部門と管理部門を統括。グローバル・ブレインでは、IT領域のシード・アーリーステージからグロースステージまで幅広く投資・支援活動を行っている。投資条件や投資実績がわかる!都虎吉さんの投資家プロフィールはこちら👇(顔写真をクリックするとプロフィールを閲覧できます。)
まずは、都さんについて教えてください!
グローバル・ブレイン(GB)でシードからグロースステージまで幅広いステージでの投資を担当している、都 虎吉です。ファーストキャリアとして楽天グル-プに入社し、約10年間、クロスボーダーのM&A、楽天市場でeCommerce事業を経験、最後には楽天ベンチャーズのジャパンファンドの立上げを行いました。
その後、旧ヤフージャパン(現LINEヤフー)に転職をして、ベンチャー投資を主に担当し、LINEとの合併後、旧Z Holdings(現LINEヤフー)でベンチャー投資を引き続き担当しました。気づいたら国内IT大手3社をすべて経験したことになっています。
キャリアのほとんどはクロスボーダーのM&A業務や企業に対する投資の業務に従事しておりますが、楽天市場でのマーケティングとジャンル戦略などにも携わったこともあり、ITビジネスに関して事業面と投資面の両方を経験できました。
その経験を活かし、今はGBで支援先のスタートアップに対してM&A戦略、事業/組織/プロダクト開発、資金調達に関する支援を実施しております。
過去の支援先としては Pinterest、datax、Gojek、Base Food、Social Interior、Commune、Zeals、Monoxer、Nota、アソビュー、Baseconnectなどがあります。グローバル・ブレインでも、ブルーモ証券、パートナーサクセス、AnyReachなどを支援しています。
都さんが投資家になったきっかけは何ですか?
楽天に入社し、M&A部門へ配属になったことが大きなきっかけでした。元々大学時代からインターネットが大好きで、多様なITビジネスを学びたいという気持ちが強かったので、当時数えきれないほどの企業買収・投資を行っていた楽天でのM&A業務は自分にはベストフィットでした。
当時の業務は、 ITビジネスのみならず、様々な企業買収や投資案件を自分でも数十件を進めながら、同時並行でITビジネスに関するナレッジはもちろん、起業家やビジネスモデル、事業戦略、組織、財務など、企業を多面的に学んでいく貴重な業務でした。
このような体験をした中で、自身の持つ経験やノウハウを活かし、今度は事業成長を支援する側に立ちたいという思いでVCというキャリアに携わることになりました。
現在はどんなところに投資していて、投資先とはどんな関係ですか?
現在はITの力で新たなユーザー・顧客体験とユーザー・顧客価値を提供するスタートアップに投資と支援を行っています。
特にITだからといって、必ずしもオンラインに限定したビジネスである必要はありません。近年は米国のDoorDashや日本のアソビューなどでもみられるように、ソフトウェアのビジネスでもオフラインでのオペレーションに強みを持つビジネスが大きく成長しているのをとても興味深く思っています。
また、自身の前職での事業経験を活かして支援することにも、とてもやりがいを感じます。
既に存在するビジネスや技術がある場合でも、顧客やユーザーと向き合って今までとは異なる体験や価値を生み出す魅力もあります。細かいPDCAと改善のサイクルをたくさん効率よく回せるという観点で十分価値を生み出せると思いますし、起業家の方々と一緒に挑戦していてとても楽しいと日々感じています。
支援先とのかかわり方は、基本的にグローバル・ブレインのリソースをフル活動してできるだけなんでも起業家の要望に合わせて支援を行うことに徹底しています。
私個人として具体的にはプロダクト開発の戦略策定(顧客や市場・競合に関する解像度を向上するための活動)、そのための組織のあるべき姿と採用戦略立案、財務体質改善、マーケティングなど新規投資に関する戦略立案、たまにはM&Aに関する様々なアドバイスを行っています。
グロースステージで活躍しているスタートアップはもっとM&Aを活用した非連続的な成長を目指すことも積極的に検討していただきたく、最初のブレインストーミング的な関わり方から、シナジー実現のための戦略に関する議論、実行に関する戦術など幅広い支援も更に行っていきたいと思います。
魅力を感じる事業や起業家はどのような人ですか?
常に顧客・市場と向き合ってしっかり価値提供をすべく戦略を立てて事業を運営している起業家を大変リスペクトしています。
AmazonやGoogle、楽天、ヤフーやメルカリなど、大きな成長を成し遂げた企業はすべてプロダクト開発力にとても優れており、その背景には顧客を第一に位置付けた企業活動と事業戦略にあると思います。
顧客がどのような課題を持っていて何に価値を感じるのか、市場全体でまだ提供できていない顧客価値はどのようなものがあるのか。競合や類似商品はどのような価値を顧客に提案しているか、調査・検証を絶やさず努力することが顧客と市場に関する高い解像度に繋がります。
顧客への解像度を基盤に最適な商品開発やビジネスモデルの構築を進め、ターゲット顧客にアプローチするためのもっと良いGo to Market戦略を立案すること、そしてこれを実行していくため採用や組織を作ることが、再現性の高い事業成長の根幹となると考えています。こういったプロダクト開発を進めていける起業家は強いな、と思いますね。
今後の展望とスタートアップ起業家へのメッセージをお願いします!
テクニカルな側面では起業自体の壁は低くなりつつあると思います。一方で競合環境や足元の資金調達環境などを考慮すると、必ずしも成功確率が上がっているとは言えない状況にあります。
しかし、顧客体験と顧客価値をきちんと解像度高く押さえ、プロダクト開発を含めた事業戦略を立てて実行していくことを続ければ、やがてそれが自社の差別化にもつながりますし、大きな成長を成し遂げることができると信じています。
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