「求められることに応え続けて流れ着いたVC。これからは、歴史を作りたい」 East Ventures 神門崇晶さん

2025-12-15

  • インタビュー

求められることに応え続けて流れ着いたVC。これからは、歴史を作りたい

East Ventures 神門崇晶さん

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Startup Next編集部がお届けする、今をときめく!投資家インタビュー。志を持って活動される投資家のみなさんのバックグラウンドや考え方に、一歩踏み込んでご紹介しています。

今回はEast Venturesの神門崇晶さんにお話を聞きました。

神門 崇晶
East Ventures Associate
札幌市で生まれ育つ。 
2023年、大学在学中に、臨床医師向けアプリ「HOKUTO」にてリサーチインターンを開始。
2024年、札幌・北海道の歴史を対談形式で解説した書籍『札幌解体新書』を共著で出版(2025年12月重版)。
2025年、大学在学中にEast Venturesのインターンを経て同社に入社。

投資条件や投資実績がわかる!神門崇晶さんの投資家プロフィールはこちら👇(クリックするとプロフィールを閲覧できます。)

神門さんが審査員をされる「QWS STARTUP AWARD 2026」の応募は2026年1月13日(火)まで!

まずは、神門さんについて教えてください!

2000年2月16日に札幌で生まれ、今年の4月に東京に来るまでずっと札幌で生活していました。

大学1年生の頃から起業に興味があったのですが、大学の職員さんと仲良くなったのがきっかけで、その方の知り合いから「カレー屋をやりたいけどサラリーマンで本業があるから別の人にやってもらいたい」と考えている、という話を聞いて、10月頃に大学のキャンパス内にカレー屋をオープンすることになったんです。私は店長でした。

毎月の売上や原価率の計算など、基本的なビジネス(商売)の仕組みを学びながら4、5ヶ月間運営しましたが、2020年3月にコロナが来てしまい営業できなくなってしまい…。結局5ヶ月しか続けることができませんでしたが、個人事業主として店長を務めていたので、結果としてそれ以降の大学時代はバイトではなくフリーランスのような形で活動することになりました。

大学2年生の時は時間があったので、小樽の経済や政治についてのYouTubeチャンネルを始めました。それを見た別の知り合いが「これの札幌・北海道版をやりたい」と声をかけてくれて、一緒に活動することになったんです。これが、後に出版する『札幌解体新書』プロジェクトに関与する大きなきっかけとなりました。

大学3年生の時には上記のご縁で『札幌解体新書』というイベントを企画・運営しました。これは最近出版した本『札幌解体新書: 世界一やさしい札幌の教科書』のもとになったイベントです。1ヶ月半に1回程度開催し、明治期以降の札幌・北海道の経済や産業、まちづくり、文化芸術、金融など様々なテーマを設定して、そのテーマに詳しい大学の先生や札幌・北海道のキーマンを呼んで開催していました。各回の企画や構成、スライド作成、各回の司会進行、ゲスト調整など、イベント運営を一通り経験させてもらいました。

偶然の出会いでカレー屋の店長をすることになり、コロナで暇になった時に始めたYoutubeチャンネルをきっかけに、まさか4年後に本を出版することになるとは、この時は全く考えていませんでした。本当に運良く生きてきたなと思います。

神門さんが投資家になったきっかけは何ですか? 

これも、札幌時代の偶然の出会いがきっかけでした。

『札幌解体新書』のプロジェクトに自分を誘って下さった方が、札幌にあった「DRIVE」というコワーキングスペースの運営をしていて、僕は学生スタッフとしてアルバイトをしていました。そこの利用者の一人に、East Ventures(以下EV)から出資を受けた「HOKUTO」という臨床医師向けのアプリを作っている五十嵐北斗さんがいらっしゃったんです。

北斗さんは札幌出身・札幌育ちですが、現在は東京で活動されています。僕が「リサーチして情報をまとめる」ことが得意だということを人伝に知った北斗さんがちょうどリサーチが得意な大学生を探していたこともあり、一度お話しすることになりました。

そこから1年半ほど、2022年の2月・3月頃から2024年の秋頃まで、リサーチインターンとして働かせてもらいました。2024年秋のタイミングで、北斗さんがEVの代表である金子さんに僕のことを紹介してくれたのが、現在の仕事に至るきっかけです。

話せば話すほど、自分は運がいいなと思います(笑)。

現在はどんなところに投資していて、投資先とはどんな関係ですか? 

EVはプレシードからシードを中心に、基本的にオールジャンルで投資を行っています。特定の領域に絞らないのが特徴です。EVのメンバーは皆基本的にナードというか、オタクというか、知的好奇心と知識欲がすごいなと入ってみて強く感じます。VCには専門領域や得意領域をもつ方が多いと思うのですが、逆に特化型ではないところがEVの強みですし、僕自身もそうありたいと思っています。

投資先との関わり方ですが、基本的に起業家とご飯を食べない週はないくらい積極的にコミュニケーションを取っています。弊社は六本木と渋谷にシェアオフィスがあり、僕はほぼ半々で両方に通っていて、オフィスに入居している起業家の方々とは日々コミュニケーションを取るようにしています。メッセージ送るほどでもないけどこれは相談しておきたいなというテーマが必ずあるはずなので、自分から「最近どうですか?」のように雑談しています。この起業家との雑談から新規投資や別VCの紹介、融資の紹介などに繋がったケースもあるので、やはり雑談は大事ですね。

特にEVが投資させていただいてる起業家は若い方が多くて、10代の起業家もいます。EVメンバーの中でも僕は起業家の方々と年齢が近いので、コミュニケーションをとりやすいと思ってくれている気がしています。関わり方でいうと、例えば「3人目の採用をどうしようか」という相談を受け、それまでの用事を切り上げて、夜10時から採用面談に同席したこともありましたね(笑)。実際、この投資先は資金調達を終えて現在4人体制になって、弊社のシェアオフィスから卒業する予定です。

また、毎月勉強会も開催しています。例えば「ソニーと任天堂は何が違うのか」といったテーマや、「クレジットカードの歴史と構造」など、調べるのは億劫だけど知っておくと学びが大きそうなテーマを扱っています。これはVCとしての自分自身の勉強にもなりますし、起業家にとっての知識のストックの1つに役立てていれば嬉しいですね。

まだ経験が乏しい分、幅広くかつ深めの知識をもっていたり、対象を俯瞰して捉えられる状態でいることが、いまの自分がしておくべきことだなと思います。2025年はAIの進化のおかげで、学びの効率が格段に上がったので、自分次第で環境を整備できるなと感じています。

勉強会の延長線上として、『30分de社史』というYoutube チャンネルも始めました。スタートアップの至上命題として「成長」が一番に挙げられます。そのためには、これまで成長してきた国内外の企業を見ることが重要なのではないかと思いこのテーマにしました。まだ登録者数は330人くらいですが、VC個人としてYoutubeをやられている方が意外と少ないので、差別化ポイントとしてより力を入れていこうと思います。

魅力を感じる起業家はどのような人ですか?

やはり話していて楽しい起業家に魅力を感じます。10年近くの長いお付き合いになる可能性が高いので、友人関係に似ている気がするんです。友人も、話していて楽しいなと思った人でないと、その後の関係性は続かないと思います。話していて楽しいとか、学びがあるとか。

学びと言ってもただ単に知識が多いというだけではなく、何かしらのインサイトを持っている方に魅力を感じます。例えば、「一般にはこういうふうに見えていると思うんですけど、実はこうなっていて、ここを突けば、この成果を得られると思うんです」といった、私では到底気付きようのない視点で、社会や産業、世の中の新しい動きなどを洞察している方とかですかね。

また、その人の言葉に熱量が乗っていて、「この人ならいけるんじゃないか」と思ってしまうような人に魅力を感じます。論理は当然重要ですが、第六感かわからないですけど、言語化しにくいビビッと感じる何かが重要なんじゃないのかなと思います。

さらに、公開情報では到達できないようなリアルな情報を持っている方もすごいなと思います。例えば、私と同い年で、既に30業種ほど存在する建設業の各現場に行ったことがある友人起業家がいるんですよ。恐らく、国内で20代に限定したら相当の経験と見識があると思います。近くでみていて起業家として優秀だなと感じることは多々あるのですが、一番は楽しそうな姿が堪らないです。魅力満載です!

今後の展望をお聞かせください!

基本的に肩書きにはあまりこだわっていません。人対人で関係性を築きたいので、人として信頼に足るかどうかで判断したいですし、自分もそう思われるような存在でありたいです。

また、EVのインターン1日目に「VCは歴史を作ることができる職業なんだ」というお言葉を金子さんからいただきました。私は歴史が大好きなので、この言葉を聞いた時からVCという職業にロマンを感じました。これまでは歴史を見る側でしたが作る側にいることができる職業っていいなと、今でも思っています。

今までは自分がこうしたいというのはあまりなくそのおかげでVCに流れ着きましたが、これからは「歴史を作る」ために、自分にできること・やらなければいけないことを見つけていって、1歩ずつ歩みを続けていきたいと思います。

スタートアップ起業家へのメッセージをお願いします!

何かメッセージを送れるほど全く何も成し遂げられていないのですが、起業家の皆さんには、自分の直感を信じて行動することが良いのではないかと思います。明確なビジョンがなくても(あるに越したことはないですが)、目の前の機会に真摯に向き合い一歩ずつ進んでいけば、きっと自分らしい道が見つかるはずです。

East Venturesは設立当初から「起業家ファースト」というスタンスを貫いてきました。それは今後も変わりません。何かご相談したいことがあれば、どんな些細なことでも構いません。いつでもお気軽にご連絡ください!

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