
2025-06-03
インタビュー
プロのスキルを帯同し、経営者の横に立ち続ける
クレストスキルパートナーズ 佐藤 優さん
Startup Next編集部がお届けする、今をときめく!投資家インタビュー。志を持って活動される投資家のみなさんのバックグラウンドや考え方に、一歩踏み込んでご紹介しています。
今回はクレストスキルパートナーズの佐藤 優さんにお話を聞きました。
佐藤 優
公認会計士。有限責任監査法人トーマツ監査保証事業部にて上場企業の会計監査及び上場準備会社における準金商法監査に従事。企業の変革時のアドバイザリーを専門とするディスラプティブイベンツアドバイザリー事業部を設立。大企業の新規事業、ベンチャー企業に対するコンセプト策定、事業戦略策定、販路開拓、PR方針策定、資金調達、海外展開の支援を実施。2022年2月より株式会社ココナラに入社しCSP1号投資事業有限責任組合に関する各種運営、投資検討、投資先フォローを担当。佐藤さんが審査員をされる「QWS STARTUP AWARD 2026」の応募は2026年1月13日(火)まで!

まずは、佐藤さんについて教えてください!
クレストスキルパートナーズの佐藤です。
私の父は会社を興した経営者で、幼少期から、電話がかかってくると家族全員が黙らなければならないような仕事第一の環境で育ちました。昔ながらの経営者スタイルでしたが、大変そうながらも生き生きと働く父の姿を見て「経営者の横に立って支える存在になりたい」と考えるようになっていきました。
大学では数学科に進み教師の免許も取得しましたが、自分のやりたいことと繋がらないと感じ、父との対話を通じて、経営者に寄り添える存在として会計士を目指すことを決意しました。ところが、資格取得後に父から「お前は一人で生きていけるから、一人で生きていけ」と言われ、独立の道を歩むことになりました。
佐藤さんが投資家になったきっかけは何ですか?
会計士として監査法人に入りましたが、監査は過去の数値が正しいかをチェックすることが主な仕事のため、正直どこか物足りなさを感じていました。
「経営者に寄り添える存在でありたい」という思いは変わらなかったので、クライアントと話す中で「この基準にそって考えてみたらいいんじゃないですか?」等提案することが多くなりました。それは監査法人の属するものとしては望ましくない姿勢だったと自覚しています。監査法人って独立した立場を保つ必要があるんですよね…。
一方で、ビジネスの事象は数字として見えてくる前に起きるため、クライアントから「こういうビジネスを始めようと思うのですが、どう思いますか?」と早い段階で相談していただけるように信頼を形成することを心がけていました。
その後、同じ志を持つ先輩と共に新しい部署を立ち上げ、企業の戦略支援に関わるようになりました。ベンチャー支援も行いましたが、監査法人という立場では限界がありました。例えば、補助金申請の相談にのることはできても、ベンチャー企業が本当に必要としている「どのVCから資金調達するのが良いか」という相談には十分に応えられませんでした。
そんな中、2018年から2021年の上場直前まで監査チームとして関わっていたココナラから声がかかり、ファンドの運営に携わることになりました。実際に資金をお預かりし企業を支援する立場に立つことで、より深く経営者のサポートができると考え、この道を選びました。
現在はどんなところに投資していて、投資先とはどんな関係ですか?
現在の出資先はシード・アーリーがメインで、たまにレイターにも出資しています。領域はオールジャンル、チケットサイズは1,000万 〜 1億円で、リードは取らない方針です。
私たちは代表の南が思う各分野の本当のプロフェッショナルである『スキルパートナー』とともに投資先を支援しており、投資先とスキルパートナーのマッチングをすることで投資先のExitへ貢献することを重視しています。正直ファンドサイズは大きくないので、大きなお金は出せないですが、スキルを提供することで他のVCと共に企業の成長をサポートする形を取らせていただいております。
投資先との関わり方ですが、Slackで各投資先専用のチャンネルを設け、気軽にコミュニケーションが取れる環境を大切にしています。
私自身は投資意思決定には大きく関与せず、投資後のバリューアップやフォローに注力しています。元会計士としての経験を活かし、監査対応などの支援もできます。他のVCには相談できないような社内の悩み、例えば「従業員がしんどいと言っている」といった相談まで共有してもらえる関係性を築きたいと考えています。
時には投資先の社名で私の名刺を作ってもらい、営業の代わりになることもあります!投資先のサービスを全面的に語れる立場として、商談に同行したり、自分の父の会社と投資先を繋げたりすることもあります。投資先が成長するためなら、何でもやる覚悟です。
魅力を感じる起業家はどのような人ですか?
素直な方が好きです。弊社のスキルパートナーは、目の前の一時的な報酬はなしで高度なスキルを提供してくれています。その方々への敬意を持ち、助言を素直に受け入れ、事業をブラッシュアップできる方と一緒に仕事がしたいです。
また、やり切る覚悟のある人も重要です。給料がゼロになっても自分一人になってもやり切れる人。そういう気概を持った人を集められるチームが理想ですね。
そして、自分のサービスが本当に好きな人・サービスに対して違和感を持っていない人とご一緒したいと思っています。
今後の展望とスタートアップ起業家へのメッセージをお願いします!
ファンドとしては、2022年にスタートしたばかりなのでさらに認知度を上げ、様々なVCと一緒に「この会社が成功したら面白い」「社会に与えるインパクトが大きい」と思える企業をサポートしていきたいと考えています。
ちなみに、私はVCからの出資を受けることが全ての企業に適しているとは思っていません。VCから出資を受けて急成長を目指す必要がない事業も多くあります。黒字企業として成長していく選択肢もあるはずです。起業家個人のライフプランを考えても、上場しない方が良い場合も多いでしょう。
ただ、起業家に「~のために上場が必要だ」という確固たる信念があればそれは尊重すべきだと考えていますし、ご一緒させていただく会社が成長するために使えるものは何でも使って、一緒に解決策を考えさせてもらえればと思っています。
起業家の皆さん、まずはご自愛ください。プレッシャーや不安は皆さん抱えてらっしゃると思います。「つらい」「しんどい」と思ったらぜひ声にだしてください。ほんの小さな一助にでもなれるよう、ともに解決策を考えられれば幸いです!!
Startup Nextを運営するスマートラウンドでは、スタートアップが無料で使えるデータ共有プラットフォーム「smartround」を提供しています。株主総会や資本政策など、少しでも業務を効率化したい方は無料登録の上、ご利用ください。
またその他にも、スタートアップ向けのお役立ち資料・テンプレートをご用意しています。ダウンロードはこちらから。


















