
2024-07-02
イベントレポート
「今をときめく!投資家壁打ち」過去参加者が語るリアルな活用方法と歴史/ジェネシア・ベンチャーズ 水谷航己さん、株式会社プログミー 石橋康大さん、株式会社スマートラウンド 冨田阿里
Twitterスペースレポート
2024年9月13日(金)に開催するスタートアップ起業家のための1on1壁打ち会「今をときめく!投資家壁打ち 第8弾」。
今回は、参加する起業家の皆さんに当日の機会をより活用していただくため、過去のイベントにご参加いただいた投資家のジェネシア・ベンチャーズの水谷航己さんと起業家の株式会社プログミーの石橋康大さんにお話を伺いました。
本記事は2023年8月に開催したTwitterスペースの内容をもとに書き起こし、まとめたものです。
▼2024年9月13日(金)開催「今をときめく!投資家壁打ち 第8弾」へのお申し込みはこちらから!

スピーカープロフィール
※プロフィールは2023年8月時点のものです。
■水谷航己(ジェネシア・ベンチャーズ Investment Manager)
2013年4月、東京大学法学部卒業後、住友商事株式会社に入社し、再生可能エネルギーを含む電力事業や自動車向け鉄鋼製品の製造流通事業におけるM&Aを担当。また、M&Aの高度化を目的に意思決定プロセスの見直しを実施するなど投資の成功確率向上に向けた全社プログラム策定に従事。
2018年7月より株式会社ジェネシア・ベンチャーズに参画後、多様な産業領域においてDXを推進するシード期のスタートアップを中心に約20社の投資支援(ソーシング、投資実行、アップラウンド支援等)を推進。
■石橋康大(株式会社プログミー代表取締役)
1985年生まれ千葉県出身。東京大学工学部卒業、同大学院修士課程修了。JALでのパイロット訓練生、日立製作所でのソフトウェアエンジニア等の業務を経て、2019年より㈱デジタルガレージにてスタートアップ支援業務に従事。退職後の2020年、プログラミング学習のWebサービスを提供する㈱プログミーを創業。
■冨田阿里(株式会社スマートラウンド 取締役チーフエバンジェリスト)
神戸大学海事科学部を卒業後、株式会社インテリジェンス(現:パーソルキャリア株式会社)へ入社。スタートアップの採用支援と新規事業開発を行う。2016年に株式会社セールスフォース・ドットコム(現:株式会社セールスフォース・ジャパン)に入社し、スタートアップ戦略部を立ち上げ。スタートアップの魅力や可能性を確信すると共に「スタートアップが可能性を最大限に発揮できる世界をつくる」のミッションを実現するため、2019年株式会社スマートラウンドへCOOとして入社。2023年6月より取締役チーフエバンジェリストに就任。
冨田:突然の依頼であったにも関わらず、ご快諾いただいて本当に感謝しております。
水谷・石橋:こちらこそよろしくお願いします。
冨田:本日は、水谷さんと石橋さんに「今をときめく!投資家壁打ち」の参加者として、実際に壁打ちから資金調達に繋がったのか、投資家側、起業家側それぞれの視点で参加してみてどうだったのか、壁打ちをどう活かすのが良いのか、などのポイントを順番にお伺いしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
石橋:本日はありがとうございます。株式会社プログミーの石橋と申します。弊社はプログラミングの成果を発表、 共同編集できるプログラミングアプリを作っています。初めてプログラミングを学ぶ方が簡単に楽しく学べるアプリを作っている会社です。よろしくお願いします。
冨田:よろしくお願いします。では、水谷さんも自己紹介お願いします。
水谷:ジェネシア・ベンチャーズという、独立系のシードのVCで活動しております、水谷と申します。 ジェネシアは、約150億のシードファンドを運営をしております。
これから、大きな事業を作っていこうというところで、プロダクト開発をしていくとか、組織を作っていくといったところの、最初のVCファイナンスで、外部調達を検討されている起業家さんとご一緒させていただきながら、 シリーズAに向けて伴走支援をしております。よろしくお願いします。
「今をときめく!投資家壁打ち」誕生の背景
冨田:まずは、この今をときめく投資家壁打ちイベントをやることになった経緯をちょっと簡単にご説明したいと思います。
もともと、スマートラウンドは、4年前から「Smart Pitch」という起業家の方がエンジェル投資家に対してピッチをするというイベントをやっていました。ただ、1人が複数人にピッチするスタイルでは、ピッチできるスタートアップの数が限られてしまい、投資家の方々も突っ込んだ話がしたいのに聞けない課題がありました。
また、質問の時間を設けたり、全員のスケジュールを合わせたりすると、せいぜい月に3社から5社程度しかピッチしてもらう機会を作ることができなかったんです。
「それだとお互いもったいないんじゃないか!」と思って、スタートアップも投資家の方もたくさん参加していただけるような企画を色々練りにねって考えた結果、起業家と投資家が一斉にそれぞれ個室で話していただけるスタイルのイベント「今をときめく!投資家壁打ち」になりました。

(画像:「今をときめく!投資家壁打ち」の前身である「Smart Pitch」)
冨田:誕生の背景はもう1つあります。私が前職Salesforceにいた時、実は「壁打ち会」をしていたんです。ALL STAR SAAS FUNDの前田ヒロさんやDNX Venturesの倉林陽さん、セールスフォースベンチャーズの浅田慎二さんにSalesforceの会議室に入っていただき、「前田ヒロさんの部屋」「倉林さんの部屋」「浅田さんの部屋」を作って、そこにSaaSの起業家の方が順番にコンコンって部屋に入っていくんです。
それぞれの投資家に自分が相談したいことだったり、意見を聞きたいことだったり、具体的な資金調達の話をしたり、というような会を開催していました。
会を開催する中で、私がその1人の起業家の方に同席した時に、結構3人の意見がバラバラで、「全然違うこと言うじゃん」ってことに気づいたんですよね。起業家の方が「こう思うんです」って言った時に、それに反対する投資家もいれば、「いやもう本当にそうだよね」って共感する投資家もいたり「これはどう?」って提案する投資家もいたりしました。
その時「起業家にとって、否定だけされたら辛いけど、 肯定もされたり、別のアイデアをもらえたり、それぞれ違う意見をもらえたりすることが『考える』壁打ちになるな」 って思って。そういうものを再現できないかなと考えたのが、この壁打ちを始めたきっかけです。
マッチングだけでなく、交流会やチャットなど様々なきっかけでつながる
冨田:それでは、まずは石橋さんに「壁打ちから(どう)資金調達に繋がったのか」をお話いただけたらと思います。率直なお話をお願いいたします。
石橋:一昨年ですかね、当時オンラインで開催していた「今はときめく!投資家壁打ち」に参加させていただきました。実は、 壁打ちイベントで事前にマッチングしていただいた投資家さんの中にはジェネシアさんはいらっしゃらなかったんです(笑)
何件か他の投資家さんと面談をさせていただいた後に交流の時間があって、「なんか喋りたい人!」とコールされたときに、水谷さんが、手を挙げて自己紹介とともに「繋がらせてください!」という風に全員の前でご挨拶されていて。その喋りがとても魅力的で、面白そうだなと印象に残りました。
冨田:その、喋りが魅力的!面白そう!がきっかけなんですね。
石橋:そうなんですよ。その後、smartroundのプラットフォーム上でチャットできる機能はあると思うんですけど、そこから水谷さんに「直接お話聞きました」「参加しておりました石橋です」と言って、つながらせてもらったというのが1番最初のきっかけです。
冨田:壁打ち投資家じゃなくて、その後の交流会の水谷さんのピッチを聞いて、だったんですね。
石橋:正直このスペースの趣旨に合っているかどうか、ちょっと不安ではあるんですけど(笑)
冨田:リアルが聞きたいので、大丈夫です!
実際、壁打ちがその後にどう活きるのか
冨田:「実際(イベントの様子は)どうなの?」「なんかこのイベント参加しても投資に繋がらないんじゃない?」という声や、壁打ちと銘打ってるので「投資家側も本当に投資する気があって参加してるの?」みたいな質問をいただきます。
逆にその起業家の方からしても、顧客を紹介してほしいみたいな相談を投資家にした、っていう話とか、単純な「壁打ち」だけでなくいろんな文脈のお話やドラマがあるんですよね。
多分皆さん本当に知りたいところは「実際資金調達繋がったの?」が多いと思います。1番よく聞かれるのは、「どのくらい成功確率あるんですか?」みたいな話とか。また、今は直接smartround上から繋がる投資家を探して選ぶようなことができるようになったので「そっちの方が効率いいんじゃない?」と言われたりもしますね。
石橋:(投資家壁打ちから資金調達に繋がるには)色々きっかけがあると思いますね。マッチングしてもらった投資家さんとももちろん繋がると思いますし、 交流の場にいらっしゃる投資家さんに直接声かけてもいいし。私の場合は直接声をかける時間がなかったので、その後、チャットで声かけさせていただきましたが、いろんなきっかけが転がってるかなと思います。
冨田:なるほど。ありがとうございます。ちなみに、壁打ち自体はどうでしたか。忌憚なきフィードバックをお願いします(笑)
石橋: もちろん、普段話す機会のない、 いい投資家さんだったりとか、常々話してみたいなと思ってた投資家さんと話すきっかけになったので、それはすごくよかったです。

(写真:2023年の壁打ちの様子。会場が熱気に包まれた。)
壁打ち15分の攻略法。次に繋がるコミュニケーションを。
冨田:ありがとうございます。投資家側のご意見もぜひ水谷さんに伺いたいなと思います。 イベントは何回かご参加いただいているかと思うんですが、率直にどうですか。
水谷:いつもお世話になってます。これはもう結構ストイックなイベントで(笑)
冨田:投資家はもう打たれまくるって感じですよね(笑)
水谷:やはり短い時間、15分とか30分とかですかね。なので、事業の深い話をするというよりかは、そこをきっかけにどういう風に関係構築できるのかというところをメインにコミュニケーションをしています。
一方で、事前に共有いただくような資料は読み込んで、初歩的な自己紹介や説明っていうのはなるべく省けるようにしていて。そこからの関係構築に繋がるようなコミュニケーションをしようというのを心がけて望んでおります。
冨田:どういう15分の使い方をすると、投資家から印象がよくて、覚えてもらいやすいとかありますか?
水谷:質問をいただくのがいいかな、という風にはすごい思ってます。対峙するVCが実際資金調達に臨む時にスコープに入ってくるのかどうかとか。
その場で投資の意思決定をするのも、ほぼほぼないと思うので、事業や組織の「あ、すごいな」と思われるようなところを、軽くインプットします。それで、この投資家さん、VCが投資対象としてくれるかどうかみたいなポイントを聞いたり、あとはもう仲良くなるみたいなところの、バランスですかね。そうやっていただけると、次に繋がるコミュニケーションになるなと。
冨田:これはNGみたいなのってありますか。
水谷:どうしても時間が短いっていうところが大きな制約にはなってくると思うので、 何かその場で大きな意思決定をしたりとか、細かなところの議論っていうのは難しいかなと思います。あくまでも関係構築の起点になっていくところが大事かなと思いますね。
冨田:これは石橋さんに伺いたいんですが、壁打ちイベントに参加するにあたって、「 マインドセット」「どういう目的で参加してみようと思ったか」「目的は達成されたのか」みたいなところってありますか。
石橋:繰り返しになってしまいますが、やっぱり、「関係構築のきっかけにする」っていうところが、1番大きいですね。
たくさんの投資家の方が参加されるので、その中から、「この方と喋ってみたい」とか、今まできっかけがなかったから、「これを機に喋ってみたい」という方を選ばせてもらっています。初めて会う方になるべく当たるようにしています。
壁打ち自体は、エレベーターピッチみたいな感じで喋って、興味を持っていただくという感じですね。やはり深いところまで突っ込んだ話っていうのはなかなかできないので、その後の2回目、3回目の落ち着いた時間を取った面談っていうのにつなげていく、そういう場かなっていう風に思ってます。
冨田:じゃあその後のフォローだったりとかが大事ですね。
石橋:そうですね、その後につなげるっていうのが1番大きいかなと思います。
事前準備が鍵
冨田:ちなみに、事前準備は何かしたりしましたか。
石橋:普段の投資家さんとの面談と変わらず、資料を作って準備をしました。
冨田:投資家について調べたりとかってされました?
石橋:壁打ち相手が決まった後に、事業領域とかこれまでの投資なさってきた実績、ポートフォリオなどを調べました。
事前リサーチで1番大切なのは、まずチケットサイズと対象のフェーズですよね。シリーズA以降しかメインで投資しないVCさんにシードやプレシードの段階で話しかけても、あんまり意味がないと思います。
冨田:そこは結構重要だと運営側も感じます。ちゃんと資金調達につながった起業家の方にお話を伺うと、事前に投資家のところをちゃんとリサーチしていて目的がはっきりしているため、その後もうまくいくのかなと思います。やっぱりその方が、会話も盛り上がってますね。
最近は投資家の方に、申込時に起業家の方から共有されているsmartroundの会社情報を見て、話してみたい起業家の方を選んでいただく形式にしています。ただし、「自分が役に立てるスタートアップを選んでください」というカタチでお願いしています。
また、壁打ちに参加される投資家の皆様のインタビュー記事を、壁打ち当日までに全員分公開するようにしています!経歴や投資実績にとどまらず「どんな人がどんな目的でどこに投資しどんな支援をしているか、どんな未来を描いているか」をお伺いしているので、事前の情報収集に役立ててもらえたら嬉しいです。
起業家へのメッセージ
冨田:最後に、今参加を迷っている起業家やこのイベントに興味がある方に向けて、お二方から一言ずつメッセージをいただけたらと思います。
まず、水谷さんからお願いします。
水谷:はい。投資家は起業家の皆さんにお会いできることを楽しみにしてますので、是非、参加のボタンを押していただけるといいかなと思っています(笑)
冨田:これ準備してきて、みたいなのとかありますか。
水谷:体調を万全にしてきていただければ(笑)
冨田:確かにそうですよね。第一印象はやっぱり重要だったりするので。心も体も万全な状態で挑んでいただくっていうのが大事ですよね!
ありがとうございます。じゃあ、石橋さんもお願いします。
石橋:迷ってらっしゃる方向けっていうことでしたけど、起業家だったら「迷ったらやる」と思うので(笑)気兼ねなくというか、気楽にポチっと押しちゃっていいんじゃないかなと思います。
事前準備についてちょっとカッコつけて色々喋りましたけど、実際、「やっべ」とか言いながら前日に準備するとか、よくあることだと思うんで、何も準備できてない状態だとしても一回参加ボタンを押して、申し込んでしまって、期日が来るまでになんとかするっていうのも。
冨田:ありがとうございます。聞いてくださった皆さんも、 ご登壇いただいたお2人も、ありがとうございました。
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