
2024-08-01
インタビュー
人生をかけて戦う起業家に、VCだからこそできる価値提供を
ジェネシア・ベンチャーズ 一戸将未さん
Startup Next編集部がお届けする、今をときめく!投資家インタビュー。志を持って活動される投資家のみなさんのバックグラウンドや考え方に、一歩踏み込んでご紹介しています。今回はジェネシア・ベンチャーズの一戸将未さんにお話を聞きました。
一戸将未
東京大学在学中の2015年11月より、創業間もないスタートアップにてインターンとしてキュレーションメディアのブランディング及びセールスチームの立ち上げを経験した後、グリー株式会社にてインターンとしてメディアのインターネット広告の最適化業務に携わる。
2018年4月より株式会社ジェネシア・ベンチャーズに参画した後、株式会社タイミー等への投資を担当。東京大学中退。投資条件や投資実績がわかる!一戸将未さんの投資家プロフィールはこちら👇(顔写真をクリックするとプロフィールを閲覧できます。)
まずは、一戸さんについて教えてください!
ジェネシア・ベンチャーズの一戸です。
昔から起業や経営に関心があり、大学時代にスタートアップやメガベンチャーでインターンを経験する中で、次第に起業家の友人も増えていきました。もちろん自身が起業することも考えましたが、そういった起業家に資金を提供し、良い伴走者になるという選択肢もあるのではないかと考え、VCになろうと決意。結果的に、ジェネシア・ベンチャーズへ入社しました。
最初の1年間は大学を休学しながら働いていており、その間にも5社の投資先を担当させていただきました。目の前に人生をかけて戦っている起業家がいるなかで、自分自身もVCをやりたいという想いも重なり、「中途半端に大学に戻ることはできない」と考え、大学は中退しました。

(写真:投資を担当した株式会社タイミーの上場セレモニーにて)
一戸さんが投資家になったきっかけは何ですか?
スタートアップとメガベンチャーといったIT系の企業でインターンを行った後、とある大企業でアルバイトをしていました。その際に、IT化があまり進んでいないアナログなオペレーションに衝撃を受け、既存産業とITを掛け合わせることに大きなポテンシャルを感じました。
また同時に、昔から金融という業界にも憧れや関心があったため、「既存産業×IT」と「金融」が上手く重なるVCという職業に就いたんだと、今になって思います。
さらにその中でも、自分の裁量が大きくなるように創業間もない会社であることや(今のメンバーの中では3人目)、より起業家と深く関わることができるシードVCであること、自分の視座をより一層引き上げるためにグローバルなVCであることを条件として探し、結果的にジェネシア・ベンチャーズへの入社を決めました。
現在はどんなところに投資していて、投資先とはどんな関係ですか?
基本的には、最初の資金調達ラウンド(プレシード、シード)で投資させていただくことが多いです。初回投資は遅くともプレシリーズAまでの企業に行っています。また、原則リード投資家としてコミットさせていただいています。
初回投資金額はほとんどが3,000万円〜1.5億円のレンジに収まっていますが、2022年頭から運用を開始している3号ファンドのファンドサイズが150億円とシードファンドの中では比較的大きなサイズなので、幅広い資金調達ニーズに対応できると思います。
領域はオールジャンルです。事業成長の時間軸があまりにも長いものに関してはファンド期間の関係で必ずしも相性が良くないかもしれませんが、それ以外の領域であれば基本的には投資対象に含まれます。
投資先との関わり方として意識しているのは、起業家よりもVCである自分の方がもたらしやすい出会いや知識、視点、マインドセットを投資先に共有することです。
VCはとても便利な肩書きだと感じています。スタートアップエコシステムの中にいる方もそうですし、行政や大企業、金融機関など、とても多くの方々とお話しさせていただく機会を頂けることが多いです。
スタートアップの目の前にある課題をVCが解決できる機会はそこまで多くないかもしれませんが、中長期的な企業価値向上に向けてVCができることは少なくないように思います。VCには、運転席に座る必要がないからこそできることがあるはずです。
時には二人羽織の如く運転することもあるかもしれませんが、そうでないときにはビジョンの実現を最終目標としながら、VCである自分自身の比較優位性を活かし続けることを意識しています。ただ「行動量が大事である」ことは、起業家とVCの数少ない共通点の一つだと思います。
魅力を感じる起業家はどのような人ですか?
基本的には、その市場に最適な経営者かどうか、いわゆる「Founder Market Fit」が重要だと思います。そして、各市場や領域、ビジネスモデルごとに必要な要素も異なる前提ですが、それでも共通して重要視しているものとしては「スピード感」です。
また、起業家1人ではなく、経営チームとして必要な要素としては「論語と算盤」、言い換えると(特にシード期においては)ビジネスづくりとプロダクトづくりのバランス感覚があるかどうかが大事だと考えています。
ただ、バランス感覚は後からチューニングされていくものでもあるため、結局は事業を成長させるためにいかに早くチューニングできるかという「スピード感」を重視しつつ、そのバランス感覚がマーケットに合っている起業家や経営チームはとても魅力的に感じます。
今後の展望をお聞かせください!
日本という国や社会を本質的に良くするためにスタートアップが担うべき役割があると思うので、それを前提として投資妙味がある市場や領域に投資し続けたいと思います。
最近では防衛テックに関心があり、実際に防衛テックのスタートアップ(スカイゲートテクノロジズ株式会社)へ投資も行いました。単にその領域が盛り上がっているから注目し始めたわけではなく、ほとんど防衛テックについて語る人がいないタイミングから、それが今後の日本において重要かつスタートアップとしてのポテンシャルがある領域だと思い注目するようになりました。
その他にも、物流や介護、製造業、教育等の領域へ投資を行っていますが、いずれも国や社会としての重要なアジェンダであり、今後もそういった領域へ注目していきたいと思います。

(写真:出資先の皆様と)
最後に、スタートアップ起業家へのメッセージをお願いします!
国や社会の重要なアジェンダに注目していきたい一方で、私自身がまだまだ気づけていないような市場や領域もあると思います。そのような市場や領域があればぜひ起業家の方に教えていただきたいですし、私自身も起業家の方と同じ目線に立てた暁には全力でそのポテンシャルを多くの方々に伝えていきます。
今後、様々な起業家の方とお話しさせていただきたいので、もし少しでもご興味をお持ちいただけたらぜひお気軽にご連絡ください。皆さんからのご連絡お待ちしております!
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