
2024-01-30
インタビュー
究極のゼネラリストとして、上場を目指す起業家を全面的に支援する
エンジェル投資家 毛利 裕二さん
Startup Next編集部がお届けする、今をときめく!投資家インタビュー。志を持って活動される投資家のみなさんのバックグラウンドや考え方に、一歩踏み込んでご紹介しています。今回はエンジェル投資家の毛利裕二さんにお話を聞きました。
毛利裕二
慶応義塾大学 法学部法律学科卒。株式会社ユー・エス・エデュケーション・ネットワーク(現アビタス)取締役(2019年企業売却)、株式会社アイレップ執行役員(2006年ヘラクレス市場上場)を経て、2011年、株式会社はてな取締役副社長に就任(2016年マザーズ市場上場)。事業戦略・マネタイズ戦略・セールス・マーケティング・新規事業構築などを管掌し、管理部門構築や人事制度などのプロジェクトも牽引。2020年10月より同社非常勤取締役。過去累計で20を超える新規事業起ち上げに参画。
現在、複数のスタートアップ企業にて、社外役員や戦略顧問として経営戦略・事業戦略・セールス・マーケティング・広報・人事・採用・資金調達などを支援中。また、講演/講師活動、スタートアップ企業への投資活動、コンテスト審査員も実施。ボランティア活動として、起業家教育(JEEPS)や、スタートアップ経営者メンタリング(毛利会)も提供中。投資条件や投資実績がわかる!毛利裕二さんの投資家プロフィールはこちら👇(顔写真をクリックするとプロフィールを閲覧できます。)
まずは、毛利さんについて教えてください。
株式会社はてなの非常勤取締役をしています、毛利です。
その前は10年間ほどはてなのNo.2として事業戦略・マネタイズ戦略・セールス・マーケティング・新規事業構築などを管掌し、管理部門構築や人事制度などのプロジェクトも牽引していました。
2016年にマザーズ市場に上場を果たし、2020年に現ポジションに着任しました。その前は5年半ほどアイレップというデジタルマーケティングの会社で執行役員をしており、在職中の2006年にヘラクレス市場に上場しています。さらにその前は現アビタスに9年半、これもまたNo.2として在籍していて、私が退出した後に企業売却しています。このように3社続けて長きにわたり、スタートアップに携わってきました。
今は、はてな以外のスタートアップに社外取や顧問という形で関わらせていただいたり、JEEPSという起業家教育のプログラムを無料で行ったり、起業家の壁打ちを月10社ほど行ったり、No.2として講演をしたりと、有償・無償の両面でスタートアップ支援活動を熱心に行っています。どこを切っても「スタートアップ大好き」な人間です。

(写真:はてな常勤時代に率いていた営業部の皆様と)
毛利さんがエンジェル投資家になったきっかけは何ですか?
後に一緒にJEEPSをやることになる、学生時代からのベンチャー仲間の金野索一さんの紹介でピーステックラボと出会い、投資に至ったのが始まりでした。当初はアライアンスに関する話でしたが、先方の社長と話す中でひたひたと水かさが上がるように「面白いなぁ」と思うようになりまして。
投資の決め手は2つほどあり、1つは事業内容ですね。様々な商品を個人間で貸し借りできるサービスモデルなのですが、「所有から共有へ」という流れは一定の割合で進むと思っていたので事業として有望と感じました。また、「サステナブル」というテーマも社会的意義があって素敵だなと。
2つ目は社長の魅力です。女性で60代でネット関連の事業代表の方ってなかなかいらっしゃらないと思うのですが、本当に頭がキレるシャープな方で。かつ、コミュニケーション力も素晴らしかったので「この方ならどんな荒波も乗り切っていかれるんだろうな、やりきるんだろうな」という予感がしました。
その後に出資させていただいた企業も、昔からの知り合い経由でのご紹介がきっかけですね。長い年月の中でその方の人柄や能力、目利きみたいなものに対する信頼が培われているのは間違いないと思います。
現在はどんなところに投資していて、投資先とはどんな関係ですか?
直近、エンジェル投資はひと休みしているところなんです。2024年の夏くらいから再開していこうかなと考えていて、何社かお待ちいただいてる状態です。
領域はバラバラで、個人的にはtoCが大好きですが結果的に7割近くtoBになっていますね。テーマや事業モデルにこだわりはなく、勘を大事にしています。
とはいえ、投資家の目線で考えるとやはり市場規模は気になります。一見、市場規模があまり大きくなさそうな事業でも、解像度をあげてちょっと視点をずらすと意外に市場規模があったりするんですよね。そしてその中で競合優位性があるのか?顧客の課題を解決できるソリューションになっているか?を考え抜けているのかを見ています。
関わり方ですが、基本的には月例でミーティングをしています。月例のミーティングとは別に、社長と1on1を月に数回やっている出資先もありますね。相談内容としては、経営戦略・事業戦略・セールス・マーケティング・広報・人事・採用・資金調達などかなり幅広いです。
社長って10種競技のようなところがあるので、社長の悩みも多岐に渡ります。CxOがいて役割として分担していても、結局社長に全てのお困りごとが集まってくるんです。自分自身が一度に11つの役職を持っていた経験もありましたので、究極のゼネラリストとして社長と一緒にあらゆる課題を打ち返す役割を担っています。ある意味では「社外にいるナンバー2」的なポジションなのかもしれませんね。
それぞれ専門家に相談すればいいじゃないかと思うかもしれませんが、スタートアップ経営者が悩みがちなのは専門家に行くまでのところなんです。いきなり専門家に相談するとちょっとした相談だけでも結構なお金を取られたりしますし、1人で全部調べて人に聞いて正しいか判断するのってものすごく大変じゃないですか。なので、各領域の深さは当然専門家に敵いませんが、一旦私が相談に乗ることで専門家に相談する手前までは全領域カバーできているんじゃないかと思います。

(写真:社外取締役を務めている株式会社フォトラクション中島さんと)
魅力を感じる事業や起業家はどのような人ですか?
一番は「人に見えないものを見る力」ですかね。例えばiPhoneなんかがわかりやすいですが、初めは誰もあのツルツルの板が電話に代わってこんなに当たり前になるなんて思わなかった。それでもスティーブ・ジョブズには「絶対にそうなる」という確信があった。そんなふうに、未来のビジョンを「絶対にこうなる」と高い解像度で見る力がある人は大変に魅力的です。
きっと、得意領域を掘り下げ、観察力・感じる力・考える力を持って様々当たる中で「これだ!」を見つけるんでしょうね。その、誰も見たことがない解像度の高さに辿り着く情熱や執念に圧倒され魅了されます。
もう一つ、勝負へのこだわりがあると良いですね。「乗りかかった勝負には勝つ」という、気合いだけはない、確かな解像度と能力と覚悟。自分も長く先頭で事業に携わってきたので、能力も重要ですが、絶対負けないぞという冷静な闘志と言いますか、静かに燃える折れない心がある起業家は応援したくなります。
今後の展望とスタートアップ起業家へのメッセージをお願いします!
やっと日本政府もスタートアップ支援を政策の中心に据える時代になりました。今後も、確実に起業家が増えていく中で、投資家として、社外取や顧問として、またはボランティアとして、それぞれのスタートアップに合わせた支援の形でサポートしていきたいです。
社会が変わって良くなっていくためには、やっぱり新しい産業や新しい企業、新しい事業が生まれることが必要だと思います。その結果、楽しくて経済的にも豊かな夢のある社会になったらいいなと思うので、そこにコミットしたいですね。2年前からはアントレプレナーシップ教育、そして今は社外取・顧問と、時期によって力を入れていく軸は違いますが、目的はずっと一貫しています。
もちろん上場だけが目的ではないですが、大きな社会的インパクトを夢に見て上場を目指したいという大きな志のある起業家の方、是非お気軽に壁打ち依頼などご相談ください。
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